瞑想、観想、マインドフルネス

リラックス

夜の寝室。ナイトスタンドの、ほの暗い明りの下で床に座り、軽く目をつぶって、ひとり瞑想をする。

アメリカで、「ナイトスタンド・ブディスト」と呼ばれる人たちがいます。彼らは、寝る前の習慣として瞑想をしているのです。

アメリカのヒッピー文化から始まった

ナイトスタンド・ブディスト達のルーツは、1970年代のヒッピー文化まで遡ります。

本来のアメリカの国家の精神的支柱は、ピューリタニズムです。資本主義へと発展したような、合理主義が底流にあります。また、アメリカは移民の国であることから、民族的な共通意識が薄く、しぐさや表情で感情を汲み取るようなコミュニケーションが苦手でした。言葉ではっきりと自分の意思を主張することが重要視されます。同様の理由で、民族主義では大衆を束ねることは難しいので、「アメリカという国家への忠誠」を中心に据えることで、国家が形成されていったのです。

しかし、1960年代から70年代にかけて、アメリカでは、ベトナム戦争やウォーターゲート事件などが原因で、政治・国家への信頼が揺らぎます。いままで国家を形成していたものへのカウンターカルチャーとして、ヒッピーと呼ばれる、現実の束縛を嫌い、精神の自由を求める人々の文化が生まれました。

ヒッピー文化から始まった精神世界への関心が、やがて東洋的な精神世界への興味の火付け役になりました。多くのアメリカ人が、インドや中国、日本といった国に行き、東洋的精神世界を学んだのです。アップルのスティーブ・ジョブズも、インドを放浪しています。

こういった人たちが、アメリカに仏教や、ヨガ、瞑想などの精神文化を広めました。合理性や自己主張を重視する、いままでのアメリカには無かった、曖昧さをそのまま受容するような東洋思想が新鮮だったことでしょう。

しかし、そのうち、瞑想や座禅に心理学的な意味を見出そうとする人たちが現れはじめ、科学的な研究を始めます。このあたりから、アメリカ式のブディストが本家の東洋的な仏教とは別の道を進み始めるのです。

マインドフルネスとはなにか

現在、メンタルヘルスに効果があることで注目されているマインドフルネスは、瞑想(meditation)よりは、観想(contemplation)に近いと考えています。観想とは、物事を深く深く考えて集中することです。マインドフルネスは、一挙手一投足、自分の呼吸や鼓動、周囲の物事などにすべての注意を向けることで心の安定を求めます。そこが観想と似ているのです。

一方、瞑想とはどのようなものでしょうか?

歴史が古いだけに、多種多様な解釈があるのですが、「根源とのつながりを意識することで、心を休めること」とあります。

根源ってなんでしょう?自分の深層意識なのか、あるいは世界意識、自己と宇宙の全てが一体化した感覚、もしくは「無」など、いろいろ考えられるだけに、これが正解というものは存在しません。ただし、心を休めるということが目的であるので、特に難しく考えなくてもいいのかもしれません。

現代人にこそ必要な瞑想

日本にも、ナイトスタンド・ブティストが流行すればいいなと思います。

現代社会は、とにかく情報が多すぎて、現代人は集中力を持続できません。そういった不安の中で、すこしでも自己を見つめる時間を作ること。できれば毎日の習慣にすることで、睡眠の質の向上、メンタルヘルスを維持することへとつながります。興味を持ったかたは、ぜひトライしてみてください。

蛇足ですが、「ナイトランプ ブッダ」で検索すると、LEDで光り輝く仏像などが販売されているサイトに誘導されてしまいます。これはこれで面白いのですけど、ネオンのように輝く仏像を見ていても、心の平安に至るにはちょっと遠いかなと思いますので。

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