日経新聞新年号を読んで、2020年以後のテクノロジーと実生活の関係について、ちょっと考えてみました。
テクノロジーは飽くことなく進化を続けています。そのことについては、まず間違いないでしょう。進化したテクノロジーは、大小の差、直接的か間接的かの違いはあれど、現代人の生活に紐づけられていきます。まあ、開発にお金をかけているのだから、何かしらサービスや製品として提供せざる得ないというところなので、必ず生活に影響を及ぼそうとするでしょう。
テクノロジーを受け入れる下地を持つこと
「特にいま不便に感じていない」「今までの知識で十分」「これ以上、新しいことを覚えたくない」というような方々もいると思います。特に、シニア層や高齢者がそうです。
テクノロジーを受け入れることを拒否してしまえば、そのテクノロジーから得られたはずのサービスやインセンティブを自ら享受しないということになり、確実に世間からおいていかれます。必要になったときに覚えればいいということも、基礎がないのだから難しいのではないでしょうか。興味を失ったとき、すべてを失う危機に立ってると言ってもいいのです。
例えば、金融機関で住宅ローンを組もうとしたときに、信用スコアについて知識がなければ、まごついてしまうでしょう。これから、信用スコアはほぼ必須な時代になるからです。
また、「会社勤めをやめて農業をやろう」と思ったときに、AIを使った土壌検査や、ドローンを組み合わせた作付け計画など、近代的農家が実施していることについて疑問を挟むことはできません。それがなければ、膨大な手間がかかることになります。下手をすると農業の共同体に加入することすら拒否されかねません。第一次産業であってもテクノロジーの知識は必要なのです。
直近で身近になるテクノロジー

これから特に身近になるテクノロジーは、医療、決済でしょう。5Gが拡大すれば、時間差による遅延が解消されます。特定の地域によっては、スマホ決済、遠隔医療診断しか受け付けないということになるかもしれません。そうすると、否が応でも最低限、スマホに慣れるしかないのです。
ここまでは確実な道筋になります。あとは、LINEがこのまま日本をカバーするのか、それとも中国のアリペイ、インドのペイティーエムなどのIT先進国のサービスが席巻するのかくらいしか、違いがでなくなるでしょう。これは、どちらにしろ近日わかることになるのではないでしょうか。
人間とロボットが協働作業する現場
産業ロボットの分野では、人間と同じエリアで働くことができる、協働ロボットが注目を集めそうです。汎用的な仕組みにしておけば、ソフトウェアと5G回線しだいで、足りない作業を人間と一緒に働くことができるようになるでしょう。人手不足と後継者不足を補う有効な手段です。熟練工にセンサをつけて作業してもらい、その動きをトレースできるような「熟練工スキャン」の仕事が増えるかもしれませんね。
事務方のほうは、ほぼRPAでカバーできそうです。これはすでに実施されているので今更感もありますが、ますます進んでいき、無人オフィスが増えるのではないでしょうか。
家庭へのテクノロジーの展開は?
いまいちピンとこなかったのは、家電へのIoT組み込みですね。これは、需要があるのだろうかというところが分からなかったです。家事から完全に開放されるならば、洗濯機が開発されたときくらいのインパクトはあると思いますが、ネットとつながって、帰ったらすぐにお風呂が沸いている、くらいでは誰もお金は払わないのではないかと思ってしまいます。
まとめとしては、テクノロジーを受け入れましょう、ということです。たとえそれが自分の仕事を奪うようなものであっても、そのフローに逆らうことはできないのですからポジティブに捉えましょう。
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