大衆が発信する情報は、ときには幼稚でグロテスクである

メンタル

一般の大衆がインターネットに常時接続され、SNSが主な情報源になっていきつつあります。情報をどこで手に入れるのか、いろいろと方法が模索されてきましたが、いまはほぼ一本化されつつあるのでしょう。

リアルな情報であっても、それが一旦、SNSに記事になるとあっという間に拡散され、人間では追いきれないほどの速度で情報が伝達されていきます。100年前の第一次世界大戦では、戦場で伝書鳩が真剣に使われていた時代からすると、この進化の速さは想像を絶するほどです。

大衆が情報を発信するということ

つい20年ほど前までは、情報の発信というのはそれなりの権威や権益を持つ一部の人々の特権でした。放送局に所属している人、政府関係者、報道関係者、そしてメディアを持つか利用できる人々のみに許されていたのです。本を書いて出版することは、一般の人にはとても敷居が高かったですし、ニュースで取り上げられることは、すでに他人のバイアスがかかっていることです。

インターネットが発達し、ツイッターやフェースブックというSNSが大きく影響を持つようになり、世界は変わりました。世界の過半数がスマホにより常時接続できる環境下にあり、受信のみならず発信もできるようになったのです。これは、情報の民主主義化が進んだということですが、その一面では大衆迎合主義が見え隠れしています。

そもそも、匿名で情報を発信できることは、その情報には都市伝説並みの確証しかありません。「友達の友達から聞いた話なんだけど」という、例のやつですね。この手の話は、情報源までたどり着けることは決してありませんし、途中から中継する人たちのバイアスが入り込んで、話はどんどん変化していきます。結果的に似ても似つかない話に落ち着いていることも珍しくないのです。

SNSで発信している情報への価値づけは難しいとしか言えません。ときには財宝のような情報も載るけれども、ほとんどは意味が無い情報、むしろ有害な情報だったりします。それを見分けるには相当な努力が必要で、普通の人はそのことに注力したりはしないでしょう。

デマが混じることは防げない

結局のところ、発信しているのが誰かもわからない以上、その真偽について受け止めるほうがある程度気をつけるしか無いのです。しかし、先程も述べたようにその情報のソースを突き止めてまで価値を鑑定しようとする人は少ないでしょう。なにせ99.99%は自分にとって無価値な情報であるとすれば、のこり僅かな真の情報を見極めるのは相当しんどい行為です。

つまりは、情報の真偽はともかく、どう受け止めるかが肝心なのです。ネットがソースの情報にはほとんど価値がないと思えばいいし、重要な情報はSNSからは受け取らない、真に受けないということです。

とはいえ、お得情報ということで常にチェックをしているような人は情報について自分で判断することに麻痺している場合があります。Z世代になると、そのあたりは自己判断、それ以外はスルーの力がありますが、その以前の世代にとっては情報を鵜呑みにしてしまう傾向があります。

対策のひとつとしては、情報ソースは複数持つほうがいいでしょう。SNSにしても、フォローしているアカウントからだけの情報を読むのではなく、幅広く検索してみるひと手間があれば、かなりデマから身を守れるのではないでしょうか。

ときには幼稚でグロテスクな情報が飛び交う

SNSは、人を残酷な形で害する力があります。

2018年のメキシコで、児童誘拐犯、臓器売買の犯人がとある街にいるというデマが流れたことがあります。それを真に受けた街の人々は、たまたま街の外から来ていた男性2名を犯人と誤認して、留置場から引っ張り出し、壮絶な集団リンチを行ったあげくガソリンをかけて焼き殺すという事件が起きています。誘拐された子どもたちもいなければ、その男性たちも全く犯罪とは関係ないのです。しかし、一旦興奮した大衆は冷静にはなれません。そして、殺害を行ったあと、散り散りになり、誰が実行犯かもわからなくなってしまったのです。

また、新型コロナウィルスに感染し、中国からアメリカに持ち帰り感染源になったという軍事関係者の家族が名指しでSNSにさらされたこともありました。こちらについても、全くの根拠がない話なのですが、その家族は今も嫌がらせを受け続け、命の危険にもさらされています。弁護士に相談しようにも、SNSで拡散されてしまえば、もう歯止めをかけることはできないとうのが現状です。

新型コロナウィルスについては、他にもいろいろなデマが飛び交っています。

  • 工業用アルコールを飲むと消毒できるとして、実際に飲んで死亡た人が大勢いる。
  • 「5G」の電波が細胞の免疫力を低下させるというデマを信じた誰かが、電波塔に放火した。
  • 花崗岩には、コロナウィルスを分解させる即効性がある。
  • ひげ剃りで身を守れる。
  • 10秒息を止めていられるならば、コロナに感染していない。

こんなことを本当に信じている人たちがいるのか、と思ってしまいますが、実害が出ているものもありますので簡単には看過できないでしょう。

家にいて暇だからスマホばかりやっているというのも、影響が少なくないと思います。デマはスルーするだけの余裕は残しておきたいものです。


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