ファクトチェック団体とは何をしているのか?

リラックス

ファクトチェックとは、情報の真偽を確認することです。インターネットに限らずですが、世界は嘘の情報にあふれています。そのフェイクの情報で、人間の行動自体が変わってしまう恐れがあるのです。

例えば、アメリカ大統領選挙を巡っては、SNSやネットで多くのフェイクニュースが流され、それを真実と思い込んだ人も出ました。写真や文章の内容などで真偽を判断するには、あまりに良く出来すぎていて、普通の民衆が判断できるレベルをすでに超えてしまっています。

ファクトチェック団体の活動

ファクトチェックとは、世間に流れる色々な情報について真偽を判断して、格付けをする行為です。情報は真か偽の二択ではありません。途中まで正しいとか、一部間違っている、あるいは作為的に組み合わせを偏らせているなど、いろいろな手法が使われています。それらの情報を一定の基準に照らし合わせて、どのくらい真実が含まれているのかを判断するのです。

2020年春の新型コロナウィルスの流行では、フェイクニュースも数多く流されています。コロナウィルスは、中国の武漢市の近くにある細菌兵器の秘密研究所から流された、などの陰謀説がまことしやかにネットを巡っています。コウモリのもつ細菌やウィルスを研究している研究者が武漢の近くに滞在していたことなどから、デマが拡散してしまったのでしょう。嘘を嘘と見抜けない人は、そんな情報を聞いたらすぐにSNSで拡散してしまいます。そして、一度ネットに流れてしまえば、もう回収できないし、情報源にたどり着くことも並大抵のことではないのです。

フェイクニュースを影響の少ないうちに格付けして、「これはフェイクです」「真実はこのくらい含まれています」というマークを付けることこそ、ファクトチェック団体がしている活動の一部です。その対象はネットだけに限らず、有識者の意見やテレビのニュース、著作などにまで及ぶというから、大変、骨のおれる仕事でしょう。

日本のファクトチェック団体

日本のファクトチェック団体としては、ファクトチェック・イニシアチブという非営利団体が有名です。2017年に発足して、日本のファクトチェック団体のデファクトスタンダードとして活動しています。他にも、インファクトなどの老舗のファクトチェック団体もあります。

世界の国々にもそれぞれ同じようなファクトチェック団体があり、国際的な協力体制をひきながら、ファクトチェックを行っています。世界がネットでつながっている以上、どこがソースになってフェイクニュースが生まれるかわかりません。ときには全くの誤解や善意などを利用してフェイクニュースが流れることもあります。他国の状況に疎い人は、そのようなニュースの真贋を確かめる方法を持たないでしょう。だからこそ、各地のファクトチェック団体の連携が必要になってくるのです。

いまや、誰かがポツリとつぶやいたことで、先物取引や株価に影響が出てしまうほど、フェイクニュースというのは恐ろしい存在となっています。コンピュータウィルスや詐欺などと同じ、犯罪にもなり得るし、しかもそれが必ずしも意図して生まれたこととも限らないのです。

フェイクニュースに惑わされると

2018年に、メキシコの町でSNSによってフェイクニュースが拡散されたことがありました。人身売買をおこなっている児童誘拐犯がこの街に滞在しているというデマニュースです。子どもたちを誘拐して、森の中で殺害しているのを見た、というニュースから、その町の人達はパニックに陥りました。たまたまその町に買い物に来ていた郊外に住む男性二人をその犯人と思い込み、リンチにした挙げ句、ガソリンをかけて火刑にしてしまったのです。

被害にあった二人の男性はそのような犯罪に関わっている人たちではありません。犯罪それ自体が、実際にあったことではないのです。しかし、SNSには「あの二人が犯人です。信じて下さい」などという書き込みがされました。誰が書き込んだのかも分からない情報によって、無実の人が無残にも焼き殺されたのは事実です。そして、そのリンチが終わると大衆は散り散りになってしまい、誰が火をつけた実行犯なのかも分からないという、おそまつな結果になりました。

人の命を奪うようなニュースがあってはならないと思います。人の口に戸は立てられぬと言いますが、一度拡散したニュースが取り返しのつかない状況を生むのも現実です。訂正しようが何しようが、無責任な誰かが放った言葉が、他人に被害を与える。そして誰もがその加害者にも被害者にもなり得るということが事実なのでしょう。ファクトチェック団体が果たす役割は、今後ますます重要になっていきます。

AIで嘘を見抜く試みもすでに始まっています。AIの判断次第では、無害なことつぶやいただけなのに犯人扱いされることもあるのです。SNSは便利ですが、そのようなデメリットがあることを心に留める必要はあると思います。


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