上原ひろみ『Another Mind』

ジャズ

上原ひろみのデビュー・アルバム『Another Mind』を聴いたので感想を書こうと思います。上原ひろみの名前や存在は有名なので知っていましたが、アルバムをちゃんと聴いたのは初めてです。

テレビやYoutubeで見たときには、感情たっぷりで、ときには笑いながら、ダイナミックに弾きまくる姿とそのテクニックが光っていたように思います。笑顔がチャーミングですよね。

興味を惹かれたのは、『BLUE GIANT』というジャズをテーマにした熱いマンガに、上原ひろみの紹介がされていたのを読んだからです。若い世代が演奏するジャズってどんなのだろう、いつかはしっかりと聴いてみようと思っていました。

上原ひろみの経歴

1979年に静岡県に生まれ、地元の縁もあってYAMAHAのバックアップのもと、ピアニストの道を進んでいきます。ジャズの名門、バークリー音楽院の作曲科に留学し、トップの成績で卒業しています。これは驚きですね。

天才には、運が良い出会いを運んでくるようです。16歳のときに、たまたまリハーサルを行っていたチック・コリアに見いだされ、本格的に音楽の道へと進むことになりました。日本びいきのチック・コリアですが、なかなか高校生を持ち上げるようなことは無いでしょう。本当に彼女のなかに才能を見出したということになるのですね。

その後、数々のアルバムを出し、スタンリー・クラークなどの大御所とのレコーディングを行うなど、その活躍はグローバルで、日本のジャズを牽引する大きな存在になりました。本人がそれを望んでいるかはわかりませんが、ジャズという音楽の後継者たる位置にあるように思えます。

デビュー・アルバム『Another Mind』

『Another Mind』は、バークリー音楽院に在籍していたときに作成したデビュー・アルバムです。3人構成のピアノ・トリオという最小コンボでレコーディングされました。

色々な実験も含んでいますが、上原ひろみというピアニストの個性が十分発揮できているのではないでしょうか。デビュー・アルバムにはそのアーティストの全てが分かると言いますが、どのように化けていくのか楽しみのような、そんな音楽性を持ったアルバムといえます。

“XYZ”

冒頭から、チック・コリアの「浪漫の騎士」を思い起こすようなスタートです。ピアノとエレキサウンドの組み合わせがそのように感じるのかもしれませんが、影響をうけているのではないでしょうか。ロックサウンドの要素が強い曲だと感じました。

“Summer Rain”

こちらは、ウェザー・リポートのようなイメージです。ピアノのタッチが強いために、ザヴィヌルのような繊細さには欠けますが、たまに入るアルトはウェイン・ショーターを思わせます。さわやかな曲想です。

“Joy”

ホンキートンクブルースの弾き方が変化球として効いています。リラックスして聴けるという点では、このアルバムでも随一ではないでしょうか。ブルースは、もっと枯れたミュージシャンが演奏するのが味がありますが、こんな新鮮で瑞々しいブルースもあっていいのじゃないでしょうか。

“Trurh and Lies”

不思議なコード進行、そして小節の最後にはいる不協和音と混ぜた独特の音づくりのセンスを感じます。何にインスピレーションを得たのか知りたいですね。曲想は透明感のあるなかに、モヤッとした曇りを見せる、掴みどころが難しいけど、妙に印象に残ります。

“Another Mind”

変拍子と重いタッチで展開する曲です。ミニマル・ミュージックの影響を受けているのではないでしょうか。良い音で聴くと、引き込まれます。

“The Tom and Jerry Show”

トムとジェリーがジャズアレンジされているとは。ユーモアの中に、テクニックが見え隠れして、しかもそれを当然のように弾きこなしていることがすごいですね。つい軽い曲と考えてしまいますが、なかなかの名演奏だと思います。

まとめ

聴いた感想としては、やはりすごいジャズピアニストですね。デビュー・アルバムなので、好きなもの、影響を受けたものをどんどん取り入れて咀嚼しようと試みているかのように思いました。学生時代にこれだけのことができたのだから、今現在はどのように進化しているのか、気になります。ぜひ、聴いてみたいと思わせるアーティストですね。

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