日経新聞に掲載されていた長瀬産業の広告を見て、これはすごいと思いました。こんなキレイなイラストを描ける人はなかなかいないのではないかと思います。

イリヤ・クブシノブとなっているので、ペンネームなのかなと思っていましたが、どうやらロシア出身のイラストレータみたいです。ちょっと気になったのいろいろとネットで調べてみることにしました。
イリヤ・クブシノブさんとは
イリヤ・クブシノブさんは、1990年生まれの30歳。ロシア出身のイラストレータです。6歳のとき、日本のアニメ映画『攻殻機動隊』を見て衝撃を受けたといいます。ご両親ともに美術学校出身なので、本人もその素質があったのでしょう。イラストを描くのが好きだったそうです。
しかし、進学には建築の道を選びました。大学の建築科に進学したころ、日本のアトラスのゲーム『ペルソナ』シリーズにハマり、ゲームの会社に入りゲーム関係の仕事を始めました。ストーリーに関わりたくなり、モーションコミックの会社に移り経歴を積みます。
天才と言われますが、実は大変な努力家で、仕事が終わった後絵の練習を2時間し、さらにインスタに上げるためのイラストのため2時間使っていたそうです。絵がうまいのも納得の練習量ですね。ネットで知り合ったロシア人から、日本で仕事をするように進められ、現在は横浜に住んでいるとのこと。フォロアーが30万人以上という人気ぶりです。
久しぶりに興味をそそられる絵
女性の繊細な顔が特徴的ですね。攻殻機動隊『SAC2045』のキャラデザインもされています。攻殻の草薙素子がお気に入りなのですね。
他にも、日本のアニメーションのキャラデザインを手掛けたりと、イラストレーションの仕事に多く関わっています。個展も人気があるようです。
メガネを掛けた、ボブカットの女性の絵が多いようです。本人のインタビューでは「イエスタディをうたって」というマンガのヒロイン、ハルに影響を受けています。このマンガは読んだことがないので、今度ぜひ読んでみたいと思います
現代的なポップな絵柄、色合いでありながら、特に女性のイラストの線が繊細です。ゲームのキャラクターの影響、日本のアニメーションの影響をうけているのは分かります。しかしそれだけではない、オリジナリティも感じるのです。ミュシャなどのポスターの絵、建築的な立体感、それにデジタルを駆使しつつも手作業を感じる職人気質な感じをうけます。
逆輸入ではなく、グローバルである
『攻殻機動隊』は、もう20年以上経っているのですね。管理人も映画館で見ましたが、それほど時間が経っているとは思わなかった。歳をとるわけです。
押井守監督がつくりあげた世界観、ビジュアル、ストーリー、虚無感が、日本だけに留まらず、世界のいろいろな人に影響を与え、驚くような形でまた再会できるというところに感銘をうけます。こういうのは、逆輸入とは言わずにグローバリズムなのでしょうね。きっと、世界のどこかでクブシノブさんのような人がまた影響をうけて絵の練習をしているのでしょう。
そういう世界とつながるような美術はすでに芸術の域に達しているのでしょうか。アニメなどなかったはるか昔は、物語や神話、伝説といったものが伝わっていき、同じように各地の人たちに影響を与えていたのです。アートというものの力を改めて感じさせてくれます。
2020年6月24日まで、渋谷パルコで攻殻機動隊のポップアップストアが開催されています。クブシノブさんのイラスト、草薙素子のオフのスタイルのイラストが特徴的です。
タミヤならではのオンライン限定商品!!

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