中小企業の大廃業時代に起こり得る構造の変化

働き方

新型コロナウィルスでの緊急事態宣言も解除され、東京の街は着実に元の社会に戻ろうとしているようです。しかし明るい話ばかりでもありません。零細企業や個人事業主などでは、コロナで収入が絶たれたことが、今になってじわじわと効いてきています。

中小企業は、日本の企業の99%を占める、日本の企業の姿そのもののように思えます。そのようないわゆる「屋台骨」が、崩れつつあるのです。

2025年問題が加速する

2025年までには、日本の中小企業が半減するという予測があります。「大廃業時代」と呼ばれるこの減少は、おもに後継者不足によるものです。現在、主軸を努めている世代がいなくなると中小、零細はどのように事業継続をするか、考える必要が求められます。事業継続力がなくなり、廃業・解散の選択しかなくなる場合も多いのです。

優れた技術をもった企業であれば、M&Aで救われる企業も出てくるでしょう。そうした仲介業者の動きも活発になってきています。設備とノウハウを込みで居抜きで購入するようなものです。そうした企業は形は違えどまだ存続できる可能性もありますが、実際のところは半分以上の企業は「不要」と判断され、継続されないまま終わりを迎える可能性があります。

新型コロナの影響は、この問題を加速させました。もともと、身体の動くうちは店を続けようとしていた人々を直撃し、経済的にも心理的にも折れる形で廃業を選択するというケースが続出しています。政府の支援があったとしても、早いか遅いかの違いであり、いずれ廃業するならこの機に、ということが多くなったといえます。

海外頼りのサプライチェーンに組み変わる

中小企業は、日本の産業を支えるインフラでありました。それが淘汰され、いままで得られてきた部品や製品が手に入らなくなるという「供給のバランス」が崩れることを意味していると思います。中小企業が半分になるという現象は、サプライチェーンのありかたを考え直さなくてはならなくなるのです。

この欠損をすぐに埋めうるのは、中国や東南アジアなどの国にサプライチェーンを築くことです。いままで国内で完結していた物流が、海外を含めなければ成り立たなくなるのです。そのようなパイプを作れる人材が、どれくらい居るか分かりませんが、仲介手数料を挟むことで物の値段は上がらざる得ないでしょう。それが最終的にはエンドユーザへの価格に跳ね返ってきて、ますますものが売れなくなるという悪循環です。

中国が計画している「一帯一路」という巨大な物流システム構想に、日本企業も乗らざる得ないのではないでしょうか。この構想はたしかに魅力的ですが、中国への依存度を一層高めることは、危険なことでもあります。受発注のデータをすべて中国に握られ、その購買履歴のデータや商品の技術的情報などが中国側に渡ってしまうかもしれません。日本はそれを活用できなくなり、より大きな成長を望めなくなってしまうのです。

日本の構造が変わりつつある

後継者不足の面から見ると、日本の技術情報や商売ノウハウを海外に叩き売りするような形になるでしょう。カネをもっている国が根こそぎ日本のノウハウをもっていき、より安い賃金で働く国で生産を始めることも考えられます。

ここからは駄法螺ですが、いっそのこと移民の国家として多国籍の国にしてしまえば良いのではないでしょうか。過去の栄光のようなものはすべて手放して、農業主体の国家になってしまえば、それはそれで幸せになれないものなのでしょうか。目指すところは、アイスランドや北欧のような社会主義に近い国家です。しかし、強権を使い、カンボジアを農業中心の国にしようとして失敗した、ポル・ポトのような例もあります。移行はゆるやかに、第三の国家として再生する道を模索するのも必要なことかもしれません。

SDGsが本当に浸透して、尊ばれるような世の中になれば、豊かさというものの基準が変わってくるでしょう。本当に必要なのは何なのか、個人の欲望と社会の目的をうまく融合できないのか、議論が必要なことです。少なくとも、面子とか権威とかの外ヅラ的なものからは開放されるのかもしれませんね。


いつも読んでいただいてありがとうございます。クリックしていただけると励みになります。皆さまが、リラックスできまように。

コメント

タイトルとURLをコピーしました