『あんたのバラード』は何故名曲なのだろう

ジャズ

あんたのバラード』を、時々、無性に聴きたくなるときがあります。ブルースの色濃く出たフレーズと、あのボーカルの声が癖になる曲なのです。

1977年の曲ということで、既に40年以上前なのですが、それでも名曲として受け継がれています。何故この今日が名曲なのか、ちょっと調べてみようと思います。

世良公則&ツイスト

世良公則&ツイストは、広島・大阪出身の関西のロックバンドです。アマチュア時代には、ビートルズやディープ・パープルをコピーするのではなく、ローリング・ストーンズに傾倒していて、その影響を大きく受けています。ボーカルが楽器を持たずに歌唱に専念するスタイルは、偶然の産物(当時のボーカル担当があまり上手でなかったので、世良がボーカルに交代した)であると同時に、ストーンズの影響でもあります。

1977年に「あんたのバラード」でデビュー。シングルレコードは、オリコン6位を記録し、50万枚以上売れました。また、この曲はポプコンでグランプリを取得しています。それまでのポプコンの受賞曲は、フォークなどがメインであったものが、はじめてロックバンドが受賞したことが話題となりました。日本初のロックバンドと言われるのも頷けます。

デビュー・アルバムの『世良公則&ツイスト』は、「あんたのバラード」、「宿無し」などのシングルヒット曲を収録し、オリコン1位を取得します。デビューアルバムが一位を取ることは、前例のないことでした。

歌詞から見る、リアルなフィクション

「あんたのバラード」は、世良が大学生のときに書いた曲です。強いブルース指向のバンドに合うように、君やあなたではなく、あんた、という癖の強い言葉が選ばれています。

歌詞が描き出す世界は、リアルなフィクションでもあります。現在のJ-POPのふわふわした雰囲気はなく、当時流行っていた劇画調のリアルな男女の在り方が、まるで実在するかのような迫力を持っています。「酔いどれ男と泣き虫おんな」なんて歌詞、今は出てこないですよね。

女性が歌っているという設定ではありますが、あくまでも男性視点で描かれているところも、アピールポイントです。当時のロックファン、ブルースファンは、あくまで若い男性が中心でした。そのリアルな生活に触れるようなフィクションの世界、男性視点の女性像を強調することで、この曲は支持されたのでしょう。

ブルースをもとに生まれたJロックの産声

ブルースのフレーバーを生かした曲の構成も、「あんたのバラード」を名曲に押し上げています。ブルース進行のリズムやフレーズは単純で覚えやすいものです。しかし、ブレイクが非常に効果的に使われていて、この曲の中心といってもいい構成になっています。

ブルースピアノが盛り上げるなか、メロディはあくまでボーカルが担っています。ワイルドで癖のある、しかし一度聞くと強烈な印象をあたえるその歌唱力はいまでも唯一無二なのではないでしょうか。また、派手なアクションで手足を振り回しながら歌うスタイルは、なかなか忘れられません。ストーンズなどの海外ロック・バンドの影響なのでしょうが、その後の日本のロックバンドにも、同じようなスタイルが流行りましたから、元祖と言っても良いでしょう。

世良公則&ツイストは、「あんたのバラード」に続けて「銃爪」、「燃えろいい女」など、ロックのヒット曲を連発していきます。日本のロックの先駆けとなったその楽曲は、その後も長く影響を与えているのです。「あんたのバラード」は、日本初のロックバンドのデビュー曲なのですから、日本初のメジャーなロックと言ってもいいのかもしれません。

なによりも、リスナーに与えた印象が強烈でした。この曲をはじめて聴いたときときの衝撃を追体験をしたくなり、何度も聴きたくなるのでしょうね。

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