有名な幽霊屋敷、「ウィンチェスターミステリーハウス」とは

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幽霊屋敷という言葉は、遊園地のアトラクションか事故物件、都市伝説などでしか聞かなくなりました。しかし、管理人が子供のころは、近所でちょっと不思議な家があると、お化け屋敷という噂をたてたりしたものでした。

その基準も曖昧なもので、「夜になると、その家の部屋の明かりが付いたり消えたりする」程度の、他愛のないものです。子供ですから。しかし、アメリカには自他共に「幽霊屋敷」と認める場所があります。それが「ウィンチェスター・ミステリー・ハウス」です。

ウィンチェスター・ミステリー・ハウス

ウィンチェスター・ミステリー・ハウスは、カリフォルニア州サンノゼ、サウス・ウィンチェスター通りに面した大きな邸宅です。1884年に着工されたビクトリア朝様式の建物で、アメリカ合衆国国家歴史登録財にも記録されています。

この邸宅の元の主、サラ・ウィンチェスターは、銃の製造で莫大な財を築いたウィンチェスター家の未亡人でした。サラは、アメリカ東部から西海岸のカリフォルニアに移り住み、そこに奇妙な住宅を建築しはじめます。その建物は非常に大きく、160の個室、47の暖炉、1万枚の窓ガラスに17の煙突を持っていました。当時はまだ珍しかった、エレベータも3基設置してあります。

この建物はもともと設計プランがあったわけではありません。増築に増築を重ね、いまのような巨大な建物になっていったのです。その期間は38年間にもおよび、サラが生きている間は、一日たりとも増築工事が休むことはありませんでした。奇妙に繋がれた建物内部は、どこにもつながっていないドアや階段、小さくて使いみちのない部屋など、不思議な構造になっています。

19世紀後半のオカルトブーム

なぜこのような奇妙な建築物が建てられたのか。それは、サラ・ウィンチェスターがボストンの霊媒師から言われたことが発端でした。曰く、あなたにはウィンチェスターの銃で殺された多数の霊が憑いている。その霊障から逃れるには、西に行き、その地に邸宅を建てること。ただし、一日たりとも工事を止めないように、と。サラは怯え、その霊媒師のいうとうりにしました。結果、このようなおかしな住宅が残されたということです。

19世紀末は、オカルトブームでした。降霊会や神秘主義者の秘密集会などが盛んに開かれています。「シャーロック・ホームズ」の生みの親、アーサー・コナン・ドイルも後年は神秘主義にのめり込んでいたといいます。

また、ボストンがあるマサチューセッツ州は、そのような霊媒師などが多かったと推測されます。1692年、マサチューセッツ州のセイラムで、有名な魔女裁判事件が起こっていることからも分かるように、神秘主義者が多かった土地なのです。こうした背景があるので、サラが霊媒師の言うことを信じたというのも頷ける話ではあります。

この「ウィンチェスター・ミステリー・ハウス」は、現在は観光資源となっています。ミステリーツアーなどが催されることもあり、幽霊屋敷としてはメジャーな存在です。公式ホームページもあるので、興味のある方は訪れてみるのもいいかもしれません。

本当に幽霊屋敷だったのか

サラは生前、13という数字と蜘蛛の巣を幸運の印として好みました。ウィンチェスター・ミステリー・ハウスにも、そのようなモチーフがところどころに使われています。一見すると、13なんて不吉な数字だし、蜘蛛の巣もハロウィンなどで使われる不気味なもののように思えますよね。

しかし、アメリカでは13は必ずしも忌数ではないのです。アメリカが独立した際に、13の州から始まったことから、当時は国旗のデザインなどにも13が好んで使われました。また、蜘蛛の巣には「神秘」という意味があります。蜘蛛そのものも、「知恵」や「創造」という、良い意味を持ったシンボルとして扱うことがあるのです。

つまり、サラ・ウィンチェスターという人物は、神秘主義者だったかもしれませんが、本当は、幽霊などに怯えていたわけではないのではないでしょうか。単なる、変わり者であるということも考えられます。莫大な富をもった変わり者であるならば、奇妙な邸宅に凝ったりすることもあり得る話かもしれません。

現存するウィンチェスター・ミステリー・ハウスの経営者が、箔をつけたいためにそのような伝聞を積極的に広めているという可能性も無きにしもあらずかな、と思います。なによりも、幽霊屋敷なんてそんじょそこらに在るものではないので貴重ですよね。

ちなみに、この屋敷は2018年に『ウィンチェスターハウス アメリカで最も呪われた屋敷』という映画にもなっているそうです。いかにもB級っぽいですよね。


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