ジョン・アダムスの曲を聴く

ジャズ

ジョン・クーリッジ・アダムスはアメリカのメジャーな作曲家です。偶然辿れた動画でその曲を聴いたところ、なかなか面白かったので感想を残しておきます。

現代音楽は、なんか難しいと思うのですが、ジョン・アダムスの曲は軽量で無駄のない、しかし内容が綺麗に詰め込まれたノン・フィクションの本のように感じました。こういった言葉でイメージするのが難しいのは、管理人の表現力の貧弱さからくるものです。アメリカ的スマートさ、といったらいいのかもしれません。

ジョン・アダムスの概要

ジョン・クーリッジ・アダムスはマサチューセッツ州出身です。1947年生まれで、2020年現在で73歳。サンフランシスコ音楽院で10年間教授をしていました。ミニマリストとして革新的な作風で知られています。

初期においては純然なミニマル・ミュージックを作曲していましたが、後年は和声的な色彩を取り入れた、新ロマン主義的な傾向を示し「ポスト・ミニマル」と言われました。

2002年にはアメリカ同時多発テロの追悼の音楽『On the Transmigration of Souls』(魂の転生の上で)を作曲し、ピュリッツァー賞音楽部門を受賞しています。また、オペラの作曲に卓越した才能を示し『中国のニクソン』でグラミー賞現代音楽部門最い優秀作品に選ばれています。

ジョン・アダムスの作品

Harmonium

合唱つきのオーケストラで、華やかさと繊細さが打ち出されているように思えます。合唱付きというと、どうしても重たいイメージがあったのですが、現代音楽、ミニマル・ミュージックだからか、軽やかに聴こえてきます。音量のコントロールがとても良くできているのではないでしょうか。没頭感があるのですが、少々退屈。しかし、第三楽章の「Wild night」は動きがあり楽しめます。

Harmonielehre

管弦楽のオーケストラです。ミニマリズムの形式と、調性との調和を扱った作品。アダムスが夢のなかでサンフランシスコのオークランドブリッジを横断しているときに、水面に浮かぶタンカーが突然、ロケットのように離陸した、という夢をヒントにしたと語っています。第一楽章はミニマル・ミュージックの手法でまとめられています。第二楽章はいままでの形式から離れて、重く、静と動が対照的に描かれているようです。第三楽章になると、軽やかで楽しい感じで終わります。彼の幼い娘をイメージしているとのことです。

The Chairman Dances

オペラ『中国のニクソン』からの切り出しです。ミニマルにしては、楽器の調和を考えられているのではないでしょうか。特に、初めから耳に残るウッドブロック、シロフォンが特徴的に思いました。後半のストリングスの音がなかなかドラマチックに描かれていて、80年代以前を彷彿とさせます。

I Am the Wife of Mao Tse-Tung

『中国のニクソン』の劇中歌、「江青のアリア」です。演奏自体は軽快な感じもしますが、オペラの映像を見ると、なかなか強烈な場面です。文化大革命の「四人組」のひとり、江青が毛沢東語録を振りかざしながら、自らの存在感をアピールしています。歌詞を見ても、権力の頂点にいることを誇っている内容になっているようです。なかなか、風刺が効いていて印象的です。

Short Ride in a Fast Machine

吹奏楽版にアレンジされたバージョンを聴きました。中国のニクソンと同じような雰囲気ですが、より軽快感にあふれて、まるでニュース番組のイントロを見ているような疾走感があります。個人的には、アメリカのオーケストラ音楽の基礎となった「ラプソディ・イン・ブルー」の影響が伺えるように思えます。洒脱で軽快、重厚ではないのだけども垢抜けている空気がアメリカの作曲家の共通したイメージなのかもしれません。


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