うつでも仕事を続ける人に向けた実践的な本

働き方

「うつ」とよりそう仕事術』(酒井一太 Nannoブックス)を手に取る機会がありましたので、その感想を備忘として記載しています。

タイトルに惹かれた本ですが、中身もかなり参考になりました。著者は精神科医ではありませんので、本書のなかで紹介されていることにはエビデンスがないと断っています。しかし、うつ症状に悩みながらも会社勤めをしている人向けの、実践的な内容になっています。同じような立ち場の人は現代の日本にはかなりの数がいるのではないでしょうか。

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うつで休職するということ

著者は、うつで2回ほど休職をしています。休職というのは辛いものです。うつで動くことができない状態になっているので、判断力がちゃんと働かず、「自分は役立たずなのだ」と自虐的になってしまうのです。そうなると、自殺というワードが何度も頭に浮かんできます。このようになってしまうと、もう休む以外の道はありません。

休んでいる間、何もしなくていいじゃないかと考える人もいると思いますが、現実は「何もできない」というところです。なにかやろうというパワーがあるならば、まだ少し救われます。しかし、本当に気力が無くなってしまったときは、じっとしているしかないのです。これが辛いのです。

管理人も、短期間ではありましたが休職したことがあるので、ある程度その気分は理解できます。いまはこうして文章なども書けますが、うつ症状がきついときは、やはり何もする気が起こりません。家から出ることも出来ず、セルフネグレクト状態に甘んじるしかないのです。

会社に行くための戦略

著者は、会社に行くために「習慣づけ」を身につけることを推奨しています。ベッドから出て、朝のシャワーを浴びることができれば会社に行ける。だから、浴室までの5メートルが重要なのだと言っています。これは本当にそうで、ベッドから起き上がることができれば、案外すんなり行くものです。始めることができないというのが、うつ症状の特徴です。本書のなかで著者の上司が言っていた「サラリーマンの仕事の8割は会社に到着した時点でおわっている」というのは、なんとも気が楽になる言葉だと思い、安心しました。

そして頭を軽くするために実践的な仕事術として「GTD」を挙げています。頭の中にあるものをすべて書き出し、分類して必要なものだけTODOに仕分けしておくことです。これをすることにより、頭が働かずパフォーマンスが出ない状態を克服しようというわけです。うつのときは、それなりの仕事の仕方があるものです。これはかなり有効な方法なのではないでしょうか。

また、朝にシナリオを用意しておくことにも言及されています。シナリオとは、もしAという方法がだめでも、Bという方法や逃げ道を用意しておくこと、別の方法を準備して臨むということが必要だということです。うつのときは視界が狭くなりがちなので、目の前の一つのことにこだわってしまいます。それでは、その一つのことがうまくいかないとお手上げです。別の方法を考えておくことは、気を楽にするためには本当に良い手段だと思います。

パフォーマンスを出すためのコツ

締め切り効果とは、タスクの締切を決めるとそれに間に合わせようと力が発揮される効果のことです。この方法は、元気なときには効果があるかもしれませんが、うつ症状などで弱っているときには、リスキーです。たとえば明日、調子が悪くなって仕事に手が付かないかもしれない、ということを抱えている人には向かない方法でしょう。

それよりも、スタートダッシュで乗り切ってしまうことを著者は提唱しています。タスクを初めたら、目鼻を付けるまではとにかくやりきってしまうのです。6、7割が終わっているタスクであれば、多少後ろに伸びても安心できるでしょう。ノルマがある仕事に関わっているからには、このような仕事術は有効なのだと思います。

できる限り、残業や休日出勤などの長時間労働はしないことです。ただでさえ、うつ症状のときにはパワーが足りないのですから、そのように使い切ってしまうようなやり方は通用しません。ある程度余裕をもってできる仕事だけを選んで行うということも、必要になってくるのだと思います。

重要な仕事を選んで、優先度をつけていけば、案外仕事は無駄なことが多いということも分かってくるはずです。そのような無駄なことにはパワーを使わず、本当に重要なことを効率化することがパフォーマンスをあげることに繋がるのです。

このように、本書はサラリーマン向けの仕事術としてもかなり実践的です。朝起きて会社に行くのが辛い人に読んでもらいたい本だと思います。


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